Interview:観る人を引き込む、心地よいカラースキーム/川添むつみ

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《Bakery》


loftwork.com のTwitter で紹介すると、いつも反響が高い川添むつみさんのイラストレーション。優しく親しみやすいタッチや構成力が魅力ですが、一方でその色使いにも人気の秘密があるのではないでしょうか?
特に、川添さんの《landscape》シリーズ作品は、グラデーションを巧みに使って四季や人々の生活空間を表現しており、ひときわ色使いの巧みさが際立っています。
そこで、編集部では川添さんの「カラースキーム」への考え方を中心に、制作の背景を伺いました。


このインタビューは、特集『Adventure of Color scheme』の関連コンテンツです。
本特集では、4名のクリエイターたちの、色使いが魅力的な作品たちを紹介していきます。また、それぞれのクリエイターの「色彩構成」に関するインタビューを通じて、「色使い」へのヒントをひも解いていきます。


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>>特集:Adventure of Color scheme – 色彩の冒険



ー川添さんは、『Landscape』のシリーズ作品では1つのテーマカラーを軸にグラデーションを展開したり、『Story』シリーズのように複数の色を組み合わせても調和のとれた配色をされていたりなど、多様な色使いをされています。色彩設計を意識するようになったのはいつからですか?

『Landscape』シリーズのような色彩を意識し始めたのは2015年ごろからです。それまでも色彩の組み合わせを考えるのは好きだったのですが、もともとは、よりカラフルな世界観で制作していました。
色彩も含めて、心が落ち着くような世界観を作りたいと思い、今に至ります。



ー『Landscape』シリーズの作品は、配色の心地よさはもちろん、基調色のグラデーションが繊細で美しいです。これらの作品は、どのような手順で配色を決めていますか。

メインカラーを決めた後から、他の配色をざっくり考えます。
メインカラーによってイメージがかなり固まってしまうので、途中でメインカラーを変える必要がある時は、他の配色も全て変えなければいけないこともあります。
わりと直感的に配色を決めているかもしれません。



ー教育や医療といった実用的なカットイラストから美しい風景画まで、幅広いシーンで使われるイラストを手がけていますが、それぞれの用途やシーンによって配色で意識するべきポイントはどのように変わりますか?

実用的なカットイラストでは「わかりやすさ・伝わりやすさ」を意識しています。
カットイラストのご依頼では、たくさんの方の目に触れるものが多いため、強い色味よりも優しめの配色を選んでいます。

『Landscape』シリーズのような一枚絵のイラストは「インパクト・美しさ」が重要だと思っています。目に飛び込んでくるような配色を意識しつつも、風景のイラストなので強すぎる配色にならないように気をつけています。



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《landscape with calm》



ーイラストの印象を強くするためにも、色のインパクトは大事ですね!制作時に、ご自身の中で決めているルールやコツなどはありますか?

『Landscape』シリーズで言えば、風景の中に人の生活が垣間見えることをイメージして制作しているので、風景がメインではありますが作中に必ず人が登場します。
また連作で制作するときは、つい直感的に描きたい方向に描いてしまって作品にまとまりがなくなってしまうことがあるので、はじめに構図やコンセプトを作るようにしています。



ー色彩構成に関して影響を受けた作家や作品はありますか?また、どんなものを意識して配色をしていますか。

中学生の時に好きだったロドニー・グリーンブラッドさんの作る、カラフルで楽しい世界観にはとても影響を受けました。
配色は『Landscape』作品の場合は四季をイメージして制作したものが多いので、季節を意識して色を選んでいます。



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《21人のイラストレーターによる 果実酒手帖のためのカバー展》



ー四季のそれぞれのイメージカラーから、配色を組み合わせていたんですね。
彩色の際に使用しているツールや画材を教えてください。また、それを用いる利点をお聞かせください。


ラフ作りから全てphotoshopで制作しています。
デジタルツールなので、配色を考える時にすばやく変更が効くところが便利です。



ーデジタルツールはカラーパレットが豊富に選べる所がとても便利ですよね。
そのなかでも川添さんが使いやすい、あるいは得意とする配色はなんですか?また逆に、使いづらいと感じるカラーはありますか?


青や青緑系統の色合いは得意です。自分自身が制作していて落ち着く配色なのかもしれません。
苦手なのは暗めの配色です。作品に合う場合は今後使うかもしれないですが、仕事でも暗めの配色を求められることが少ないので不慣れなのもあるかと思います。



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《Private lagoon2017》



ー今後チャレンジしたいことはございますか?

仕事以外でもたくさんの制作をしていきたいです。
今は国内中心でお仕事をしていますが、世界中から依頼がくるようなイラストレーターになりたいと思っています。



ー世界中のイラストを手がける姿、楽しみにしています!川添さん、ありがとうございました!




Profile:

unnamed-%e3%81%ae%e3%82%b3%e3%83%92%e3%82%9a%e3%83%bc川添むつみ
2006年東洋美術学校卒業後、フリーイラストレーターに。
「あなたに寄り添う心地よいイラストレーションを」をモットーに制作しています。広告、書籍、パッケージなど幅広い媒体にイラストを提供しています。

Website: http://www.k-mutsumi.com/
Portfolio: http://www.loftwork.com/portfolios/fb_565



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