よるにはふしぎなことが、
あたかもあたりまえのようなかおしてやってきます。
だってよるだから。りゆうはそれだけです。
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月下美人という花があります。
その名の通り、月の下、そう、
夜に咲くとても美しく香り高い花です。
月下美人が美しく芳しいのは
夜のせいなじゃないかと、わたしは思うのです。
もちろん、花自体美しいので、
きっと朝でも昼でも、あの花を見れば美しいと思うでしょう。
けれども。
月下美人は夜に咲く花です。
夜。
草木も眠る時間に。
だから。
他の花を知らないのです。
他の花の美しさも
他の花の香りも。
知らないのです。
他の花を知らないから
花がどれほど咲き誇るものか
どれほど香るものか
月下美人は知らないのです。
美しく香り高い月下美人。
夜には不思議なことがたくさん起こります。
家で育てている月下美人も
時期をはずれてようやく蕾をつけました。
はやく咲いて欲しいような
もうすこし、どきどきしていたいような。
そんな気分です。