
先日仕事でとある帳票のテンプレートのデザインをした時の事。
僕としてはテンプレートを必要なだけプリントアウトして、手書きで記入すると勝手に思い込んでいたのですが、クライアントさんから「コンピュータで入力したいからExcel形式でお願いします」と言われてしまいました。根本的にこちらの聞き取りが甘かったのは反省しなければならない失敗ですが、Excelでレイアウトってちょっと待て!!と突っ込みたくて仕方がありません。
Excelは表計算ソフトであり、扱うのは主に数値データです。当然「ページ」や「長さ」の概念は持っていません(もっとも、長さに関してはプリントアウトや図形の描画に関わるので曖昧ながらも一応持っていますが)。ちょっとしたデータベースソフトの代わりはつとまっても「視覚的に見せる」事に関してはまったくもって畑違いではありませんか。
本来望ましいのはデータベースソフトであるAccessなどを使う事。これを使えばデータの管理も視覚的な表現もクリアできます。ただ、AccessはOfficeのStanderdには入っていないし、取っ付きにくさも理解できます。でもせめてWordとか、PowerPointとかでなんとかならないモノかと・・・。
いろいろ打ち合わせた結果、やっぱりExcelで作りました。「PowerPointは使った事ないし、新しいソフトは覚えるのに手間がかかる。Wordは改行すると画像が動いちゃうから不向き」だそうで。PowerPointは比較的カンタンに自由なレイアウトが作れるし、Wordだってベクターオブジェクトの矩形を使えば自由に画像を配置できるのですが、やはりそこまで使い込んでいる方は少数派なのでしょう。こちらのわがままよりクライアントさんの使い勝手を優先させる方が重要だと考えました。結果的にセルの幅をちょこちょこ調節したり、ちょっといじったくらいではレイアウトが崩れないよう一部の罫線を画像にしてロックをかけたり、プリントアウトをなるべくカンタンに、高品質に出せるよう色々調節したり。
コストや費用対効果の関係もあるので、いろいろなアイディアで手持ちの駒だけで目的を達成するのも悪い事だとは思いません。ただ、今回の場合に関しては、目的はデータベースを管理する事、そしてそれを効率的に運用する為にオリジナルの帳票(テンプレート)を用いる事でした。この目的を達成する為にはやはりデータベースソフトを導入する事が後々にとっても最善の方法だと思うのです。
この事は私たちも例外ではありません。Illustratorで100ページの組版とか、Photoshopで表組とか、やってのけてしまう方もいるようですが、いずれも10万円弱と使いこなす為の学習の時間をちょこっと投資すれば作業効率があがったり、ミスがへったり、表現の幅が広がったりと最終的には利益へとつながるではありませんか。道具にはきちんと使用目的があります。自分の作品の可能性の上限を高めるためにも、目的に即した投資は必要だと思うのでした。
先日帰省したとき、プログラマーの兄が「趣味でちょっとしたパンフレット作りたかったからInDesign買ったー。作ったパンフのデザイン見てみて」と言ってきました。趣味で10万する、しかも組版の専門知識が必要なInDesignを買っちゃうのはどーかとも思うのですが、グッジョブ!!
あとは行間と余白の使い方と、フォントの性格と、解像度の基本概念と・・・っていうか、ややこしい事はわかる人に頼めばイイんじゃね!?
でも面白そうだから自分でやってみたい!!って気持ちはよーくわかってます。