朝も昼も夜も見境なく眠い毎日で、
最近はよく鮮明に夢の中の情景を覚えている。
4月10日修学旅行の途中、
デパートのショッピングモールを散策し、
屋上のベンチで菓子パンを食べようとエレベーターで↑上がる。
ピーンとなって扉が開くと、思いがけず一面に公園が広がっていた。
足元は高く、もうそこから巨大な滑り台の入口になっていた。
恐さは全く感じなかった。迷うことなく私は、目の前にぶら下がったフラフープの輪にのってどこまでも続くレールの上を滑走し始めた。
日も傾き夕焼けの紅から斜めに夜の群青が見えた。
ジェットコースターのようなスピードはなかったけれど、
風が心地よく髪をゆらした。
ビルから少しはみ出したコースのカーブで目下を覗き込むと、ピンクや水色のネオンの瞬きが水中花みたいできれいでした。
滑り台から降りると、その場所へ真っ先に駆け出した。
この美しい景色をカメラに焼き付けるんだ、そう思ってあたふたとファインダーを覗き込んだ。
四角いフレームの中に、万華鏡のような世界が広がった。
あまりにも美しすぎて一瞬シャッターを押す手が止まった。
その時、不意に誰かが私の手を掴んだ。
圧倒的なリアルを感じた。ぱっと目を覚ますと、現実の朝にいた。
もう少しだったのに。
とても小さな、こんなにも不確かな景色が私の記憶の中に存在するなんて。
あれは、なんだったんだろう…。
四角い額縁の中でしか存在しない美しい世界が、むかしむかしありました。