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INTERVIEW 2008/02/29

子育て応援ポータル「はぐステ」 — Webで活躍するライターさんのお仕事をレポート

「はぐステ」は、こども・アニメ専門チャンネル「キッズステーション」が運営する子育て応援ポータルとして、2007年11月にオープンしたばかり。サイトの立ち上げから「はぐステ」に関わってきたロフトワークは、現在、さまざまなクリエイターのみなさんと一緒に、その豊富なコンテンツを制作しています。
本特集では、子育てポータルサイトのコンテンツを支えるクリエイターの方々の中から、ライターのみなさんにフォーカスしてお仕事をご紹介します!

「はぐステ」コンテンツ制作プロジェクトについて

「はぐステ」のコンセプト

「はぐステ」は、1-6歳の未就学児童を持つ親をターゲット層として、「子育てに戸惑っている人には不安を解消してもらいたい。子育てを楽しんでいる人にはさらに楽しくなってもらいたい」という目的のもと、子育てをする親とファミリーに優しいサイトづくりを目指しています。
「はぐステ」では、ユーザーが料理のレシピやおすすめのスポット、ストレス解消法などを投稿したり、コメントをしながらコミュニケーションすることができます。

多様なコンテンツと、ライティングのお仕事

「はぐステ」は、子育てをしている親向けの読み物のコンテンツが豊富というのも大きな特徴。
たとえば、著名人の「先輩お母さん」たちの経験談から子育てのヒントを読み解く『私流子育て』や、子供にとって栄養があり、家族みんなで楽しくお料理できる『季節のお料理レシピ』、第一線で活躍する子育て専門家の方からのお話をきくコラムなど、「肩の力を抜いて、子育てが楽しめる」という視点からのコンテンツ作りが行われています。

このように、「はぐステ」にはさまざまなコーナーがあるので、ライティングといっても、そのコーナーごとに制作する内容は異なります。
たとえば、あらかじめセッティングされた取材に行き、インタビューや写真撮影までするものもあれば、音声のみから原稿を書き起こす、というお仕事も。また、企画テーマに合わせて、自分で考えたお料理レシピを作るなど…。ライターさんには、それぞれの得意分野に合わせる形で、お仕事をお願いしています。

著名人のインタビューや、子育ての専門家の役立つお話、お勧めレシピなど・・・コンテンツが充実しています。
著名人のインタビューや、子育ての専門家の役立つお話、お勧めレシピなど・・・コンテンツが充実しています。

制作の流れ

1. 執筆依頼(ロフトワーク ⇒ ライター)
ロフトワークのディレクターより、執筆してほしい記事の目的やテーマの骨子、及び音声データや参考資料を送ります。

2. 取材(ライター)
骨子を元に、取材を行います。

3. 執筆(ライター)
取材データをもとに原稿を作成します。取材なしで、音声データから書きおこす場合もあります。作業期間は作業期間:5~10日程度です。

4. 初稿の提出・確認(ライター ⇒ ロフトワーク)
メールで原稿の提出をします。まずはディレクターが確認し、その後、クライアントへ提出します。

5. 再校(ロフトワーク ⇒ ライター)
5日ほどでクライアントからフィードバックがあります。初校と再校を経て、納品となります。

担当ディレクターの声

はぐステ」の立ち上げから、コンテンツ制作まで関わり続けてきたロフトワークのチーフディレクター 前田。クリエイティブディレクターとしての立場のみならず、自身も「働く1児の母」としての視点から、コンテンツ作りに並々ならぬこだわりを持っています。
そんなロフトワーク 前田より、「はぐステ」のコンテンツ制作の進め方や、Webのコンテンツ作りに大切なことを聞いてみました。

Webのライティングで大切な、3つのポイント

どのライターさんにお願いするかというポイントは、記事の企画内容によって異なります。「はぐステ」のすべての記事に関して共通で言えることは、「子供を持つ親の視点から制作してもらいたい」ということです。
実際にお子さんのいるライターさんにお願いしているので、掘り下げていただきたい点や、言い回しなど、細やかな気配りをしていただけています。
また、「はぐステ」は掲載するコンテンツの数が多く更新頻度も高いので、制作をスムーズに行うために、お仕事の進め方も工夫しています。
たとえば、ライターさんに記事の制作をお願いするときには、一度に何本かまとめてお願いすることで、集中して制作することができ、ライターさんとディレクター双方の負担が軽くなります。
また、Web上のコンテンツ管理ツールを使用することで、原稿のバージョンや最新のスケジュールを管理することができます。同じデータをブラウザ上で共有することで、データが煩雑化することを防いでいるのです。

ライターさんの選定ポイントと、制作の進め方

「はぐステ」のように、CMS(コンテンツ管理システム)を使い、常に新しい情報発信を行う企業サイトは今後も増えていきます。この動きに伴って、ライターのみなさんがWebで活躍する機会も増えていくでしょう。

これから、Webでの活動を増やしたいというライターのみなさんに押さえてもらいたいポイントは、3つあります。
まず1つ目は、Webでは1ページに表示できる文字数が限られているので、短く、ダイレクトに内容が伝わる文章が好まれるということ。2つ目は、Webでは、紙媒体のように画面の空白で見やすさを操作できないので、見出しを意識し、表示に緩急をつけたり、細かく段落わけしてテンポをつけるようにする、ということです。
そして、3つ目はページのデザインに合わせて、1ページにどのくらいの文字数が適切か、出来上がりを意識しながら記事を制作していくということ。こうすることで「見やすい (=読みやすい)コンテンツ」を作ることができるのです。

「はぐステ」で活躍するライターのみなさんの声

「はぐステ」では、自ら家事や子育てを楽しむライターのみなさんが、自身の視点が生かしていきいきとしたコンテンツ作りをしてくださっています! 仕事と子育てとを楽しみながらがんばる、そんなライターのお二人から、「はぐステ」でのお仕事についてお話を伺いました。

会社に勤めながら、得意の料理でライターデビュー

かりん さん

かりんさんは、得意の料理の腕前を活かしながら、「季節のお料理レシピ」のメニュー起案から記事の制作を担当しています。会社員と、大好きなお料理ライターのお仕事とを、バランスよく両立しているようです。

LW: 現在、会社勤めとの両立でお仕事をされているようですが、もともとお料理のライティングをされていたんですか?
かりんさん(以下略): 実際のところ、これまで発表する場がなかったので、よく自分で創作料理を考えて友人たちに振舞っていました。今回の仕事は、知り合いのライターさんを通じて受けることになったものです。

料理は、画家で料理好きの父親の影響で好きになりました。家に書棚いっぱいの料理本があり、小さい頃からそれらの料理本を愛読していたんです。
また、母親もチーズ作りや梅酒を作るなど料理をしてくれる家庭で育ったこともあり、料理をすることが自然と身につきました。

LW: 会社でのお仕事をやりながら、お料理ライターをしていらっしゃるとのことですが、実際に会社との両立は難しく無いでしょうか?
現在の仕事は、定時に帰ることが出来るので、両立が可能です。将来は、もっとスキルを高めて、料理の仕事の比重を増やしていきたいと思っています。

LW: 「母親の視点」が求められる「はぐステ」のお仕事ですが、制作する上で気を配ったことや、工夫した点などはどんなものですか?
料理のレシピを考案するときに気をつけた点は、2つあります。1つ目は、忙しいお母さんですので手間がかからない料理であること。2つ目は、お子さんがお手伝いをしたいと言ったときに、一緒に出来る作業を入れることです。
たとえば、卵ご飯に高菜などを刻んで焼くおやきのレシピなどは、簡単でお子さんと一緒に出来るレシピとしておススメです。

LW: ロフトワークのディレクターと仕事をしてみて、印象はいかがでしたか?
メールのやり取りが主になりますが、質問をしても必ず分かりやすく返信をいただけるので大変ありがたく思っています。
また、アドバイスなども頂けるので、読者のみなさまにレシピをお届けする前に改良点などを指摘していただいて助かっています。

LW: 今後は、どんな仕事をしていきたいと考えていますか?また、将来は独立してフリーランスになるなども考えていらっしゃいますか?
まずは、作りやすく、目新しく、美味しい料理を作っていきたいと思っております。また、食べることは、身体を作る基本なので食材のバランスなども考えたいです。

かりんさんのレシピはこちら(「はぐステ」のサイトにリンクします)≫

「はぐステ」をきっかけに、新しいジャンルを開拓

江藤 ゆかり さん

これまで、編集・ライティングのキャリアを着実に築いてきた江藤さん。「はぐステ」のお仕事では、新たなジャンルに挑戦。先輩お母さんたちの「声」をより読み応えのあるコンテンツにするお仕事を、自らも子を持つ親として、意欲的に取り組んでくださっています。

LW: 普段、どのような分野のお仕事をされているのか、教えてください。
江藤さん(以下略): ざっくりいって女性誌関連の仕事をやってまいりました。飲食、ウエディング関係など各種情報が多いです。
ほかには建築系の出版社に勤めていた流れでその辺をちょこちょこと。媒体は3年前に都内から関東近郊に越したこともあり、雑誌からWebへ、という感じです。

LW: 「母親の視点」が求められる「はぐステ」のお仕事ですが、制作する上で気を配ったことや、工夫した点などはどんなものですか?
うちにも4歳の子どもがいるので、「お母さん」の言葉はどなたも力強くて興味深いです! 私はインタビューテープをまとめさせていただいたのですが、お話の内容を整理するだけでなく、その方のもつニュアンスまで伝わるようだといいなあといつも思っています。どうでしょうねえ……?

LW: ロフトワークのディレクターと仕事をしてみて、印象はいかがでしたか?
関東近郊在住で幼稚園児持ち、という今の自分の状況を考えると、メールのやりとりで仕事を進められるのが本当にありがたいです。
スケジュール等の連絡や問い合わせのお返事など、的確かつ迅速にメールいただけるので、こちらとしては作業上で不都合なことはまったくないですね。メール末尾のちょっとしたひとことなども味わい深く感じる今日この頃、いつもありがとうございます。

LW: Webサイトのライティングとその他の媒体とでは、仕事のやりかたや気をつける点などに違いはありますか?
ライターの仕事は依頼された内容によって毎回関わり方が違うというか、求められることに調整しながら対応していくものだと思うので媒体が違っても同じといえば同じ、でしょうか。
単純な違いでいえば、Webは文字数があまりシビアじゃないこととスケジュールが短期決戦というのがありますね。初めは少しとまどいがありましたけれど、慣れました。情報の反映される速度とテキストのいい意味でラフさがWebの味かなと思います。

LW: 今後は、どんな仕事をしていきたいと考えていますか?
「はぐステ」で初めて子育て関連の仕事をさせていただき、もっと子ども絡みの仕事がしたい、深みにはまりたいなあと思っております(笑)。現状とすりあわせつつ、できることから手をつけて興味の方向に広げていけたらと思います。

江藤さんの制作した記事はこちら(「はぐステ」のサイトにリンクします)≫

可能性が広がる、Webのライティング

Webサイトからの情報発信が、質・量ともにどんどん充実し続けている今、これからもますますWebで活躍するライターが求められるといわれています。そんな中、今回インタビューに応えてくださった、かりんさん、江藤さんは、どちらもWebでの仕事をきっかけに自分のお仕事の範囲を広げているようです。
Webという広がり続ける土壌で、クリエイティブの分野において、「好き」や「得意」を仕事にする人が、これからますます増えてゆくのかもしれません。