
審査員の蓑豊氏が「大昔に描かれた曼荼羅を、見事現代によみがえらせることに成功している」と絶賛。
見事なまでに細密な描写で平安時代に描かれた両界曼荼羅を忠実に再現したのは、京都嵯峨芸術大学の大学院生大源麻友さん。通常は数人で描かれる両界曼荼羅を、9ヶ月間をかけて、たった独りで描き上げました。
浄土を思わせる鮮やかな色彩について伺ったところ、「原本の持っている異国情緒が表現できるように意識しました。原本そのままの色で描くことはできなかったのですが・・・」と「原本を忠実に模写すること」に対して、強いこだわりを持っているようです。
曼荼羅のみならず、独創による日本画の小作品も大変人気が高かった大源さん。これらの小作品については「曼荼羅を忠実に模写するために、ひたすら押し殺していた自分の個性が形になったものです」とのことでした。
大学院卒業後は現代作家として活動したい、と希望している彼女は、ゆくゆくは現代美術家と絵仏師の両方を目指したい、と熱意を込めて語ってくださいました。

右の作品は、巨大化するアリスを如来の顕現と重ね合わせるという、仏画の専門家ならではのユニークな発想。