STORY03: 雪がはぐくんだ着物の技術

新潟県十日町は日本でも有数の着物産業の町。Roooots名産品リデザインプロジェクト2012では、十日町の着物メーカー各社がそれぞれが得意とする技術を持ちより新たな製品づくりにチャレンジしました。


ここでは、クリエイターのみなさんが「装の部」のデザインを考える上でのヒントとなる、十日町と着物産業の歴史背景と、長い歴史の中で培われてきた着物の加工技術を紹介します。



「雪」がはぐくんだ十日町の織物産業

明石ちぢみ

十日町の織物の歴史は古く、織物を朝廷に献上していた平安時代までさかのぼります。
はじまりは、越後上布、越後ちぢみといった高級麻織物。当時、麻織物は冬の間作業ができない農家の副業として全国的に営まれていましたが、細い麻の糸は乾燥すると切れてしまうという弱点がありました。十日町は豪雪地帯で冬でも湿度が高く、麻を織るのに適した条件が整っていたことで質の良い麻織物をつくることができ、大変重宝されました。


江戸時代に入ると、十日町の織物の主役は麻から絹へと移り変わります。明治時代には「明石ちぢみ」といわれる代表的な織物が誕生し、戦前まで、独特な清涼感を持った優雅な夏の着物の代表として、一世を風靡しました。


昭和40年に友禅などあたらしい染めの技術が導入された際には、雪による豊富な水資源が、質のよい友禅染を作る環境を提供してくれました。

こうして十日町は、その雪がもたらしてくれる豊かな環境を背景に「織」と「染」いずれをとってもすぐれた技術を誇る「着物の街」として栄えてきたのです。


越後妻有の着物産業の技術

長い歴史の中で守られてきた手法から、最新の技術でつくる表現まで、さまざまな技術を活かして新製品のアイデアを考えてください。

友禅染
手書きで一つずつ染めていく染色の方法を「友禅」と呼びます。柔らかい色調、かつ多彩な色を使っていながら、上品で華やかさがあることが特徴です。
織り
すべて手作業で職人が機織り機を使用して仕上げています。 表面を立体的に仕上げることも可能です。
型染め
日本の伝統的な染色技法です。昔から庶民に愛され、日本で最も発達したと言われています。何万という型が残っています。
絞り染め
布の一部を縛るなどの方法で圧力をかけ、染料がしみこまないようにすることで模様をつくりだす模様染めの技法です。
インクジェット
天然繊維、ポリエステルなど、製品によって様々な生地から選択できます。指定色通りに仕上げることもでき、シャープな細い線の表現も可能です。
撥水加工
布地に撥水加工をかけることで、汚れにくく水をはじくことができます。天気を問わず使えるアイテムに向いています。
刺繍
どのような柄でも刺繍することができます。布地にデザインとして刺繍することもでき、アップリケとして刺繍だけを切り抜くこともできます。
レース
繊細で細かな模様から、立体的な模様まで表現できます。大きさも様々に対応できます。布地と重ねたデザインも可能です。
ラメ
布地の上にラメをちりばめたり、ラメ加工の糸を重ねて加工することができます。
ラインストーン
布地の上にラインストーンをちりばめることも可能です。

千年の伝統に「今」のクリエイティブをそそぐ

「様々な技術を持った十日町の着物産業を知ってほしい」「我々の持っている技術を使って、今までにないデザインの越後妻有の名産品を作ってほしい」
Rooootsプロジェクトには、十日町で着物づくりを営んでいる人々からの願いと期待が込められています。

ぜひ、これまでの枠にとらわれないアイデアで、妻有にしかない「装いの品」を生み出してください。

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