Interview: 色を観察し、色で遊ぶイラストレーション/高城琢郎

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《ARRIVAL》


イラストレーターの高城琢郎さんの作品の特徴といえば、なんといってもビビットな色使い。
カラフルな彩色は、高城さんの描く人物の独特な表情と相まって、キャッチーでありつつも、ミステリアスにも感じられます。

思わず目を向けてしまうような、インパクトの強い高城さんの色彩は、どうやって生成されていくのでしょう。その色使いの背景を伺いました。


このインタビューは、特集『Adventure of Color scheme』の関連コンテンツです。
本特集では、4名のクリエイターたちの、色使いが魅力的な作品たちを紹介していきます。また、それぞれのクリエイターの「色彩構成」に関するインタビューを通じて、「色使い」へのヒントをひも解いていきます。


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>>特集:Adventure of Color scheme – 色彩の冒険



ー高城さんの作品は、ビビッドな色どうしを組み合わせたり、コントラストの強い配色が印象的です。作品の配色や、塗りへのこだわりはありますか?

日常生活でも鮮やかな色やコントラストの強い配色に目がいくので、自然と自分の作品もそうなることが多いです。シンプルなものやキャッチーなものが好きなので、塗りもなるべくベタ塗りにしています。



ー配色はどのような手順で決めていくのですか。また、彩色の際に使用しているツールや画材を教えてください。

お仕事ではパソコンのデジタルツールで描くことが多いのですが、手描きの場合でもパソコンで配色を検討してから実際に塗っています。

彩色のツールは、手描きの場合は、色のムラが出にくいのでアクリル絵具を使っています。
パソコンの時は、油性ペンで手描きした線画をスキャンし、illustlatorで彩色することが多いです。



ー作品の黒い線画、油性ペンで描かれてるんですね!
色彩構成に関して、とくに影響を受けた作家や作品、あるいは普段参考にしているものなどがありましたらお聞かせください。


直接影響を受けたかどうか分かりませんが、和田誠さんと安西水丸さんは昔から大好きで、配色が素敵だなと感じます。
参考にするのは、イラストはもちろん、広告、写真、映画、雑誌、風景、など様々です。



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《Whiskey》



ーご自身の中で決めている配色のルールやコツなどはありますか?

特にルールはありませんが、まずベースとなる色を決めてから、グッとくる色の組み合わせを積み重ねていくようなイメージで配色を決めています。



ーたしかに、高城さんの作品を見ていると、色の組み合わせがおもしろいと思うものが多いですね。
「グッとくる色の組み合わせ」が決まるまで、どのくらいの時間を掛けていますか?


作品によってまちまちですが、大体1〜3時間で決めて、寝て起きた翌日見てもしっくりくるようなら完成!ということが多いです。
翌日になると急につまらなく感じることもあるので、完成させるタイミングはとても難しいです。



ー「お仕事で受けるイラスト制作」と「個人制作」とでは、色彩設計のやりかたは変わりますか?

お仕事だと、求められる雰囲気やトーンがあるので、その中でグッとくる配色を考えていきます。個人制作だと特に縛りはないので、その時の気分などに影響されることが多いように感じます。



「Light bulb」「banana」のような色遊び的なアプローチも、そのときの気分で思いつくのでしょうか?

制作工程の中でも色を決めている時が一番ワクワクしますし、油性ペンなどで描いた形や線をどうやって色で化けさせてやろうかというような意識があります。
指摘してもらったような「色遊び的なアプローチ」はそんな意識のなかで、試行錯誤しながら、偶然思いつくことが多いです。



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《Light bulb》



ー色彩感覚を磨くために普段から工夫していることや心がけていることはありますか?

普段から、ものを色の観点から観察することは心がけているかもしれません。
ただ見るだけだと、どうしても他の要素にも目がいってしまうので、あえて色だけに注目すると発見や学びがあったりします。



ー高城さんの「ホテル・ルモンド」作品シリーズでは、明るい水色の廊下や真っ赤なコンシェルジュのカウンターなど、ビビッドな色使いが印象的でした。この作品シリーズは、配色を含めてどんな意図で制作したのでしょうか。

自分の中にある、いわゆる「レトロなホテル」というイメージを具現化しました。
展示用に描いた絵なので、全体のバランスを考えながらも、なるべく沢山の色を使って自分なりのレトロを表現しました。



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《WALK》



「POOL」などは全体がカラフルですが、ワインの赤を置いておくことで自然と唇の赤にも目が行くようにできていて、ポップな中にも毒々しさを感じました。
カラーパレットだけでなく、各色の分量、レイアウトなどはどこまで意図して設計しますか?


視線の動きまで計算しているという訳ではないのですが、パッと見たときの色の分量やバランスは意識的には気にしています。

お仕事などの場合、提案した案ごとにコンセプトがある場合が多いので、そこがブレなければ配色はすんなり決まることが多いです。
ただ、熱中しすぎると表面的なカッコよさだけを求めてしまって、後で「やっぱり全然違う!」ということもあるので、最初のコンセプトに基づいた配色は心がけています。



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《POOL》



ー今後チャレンジしたいことなどはありますか?

展示もまたやりたいと思いますし、お仕事だと広告はもちろん、小説の装丁やCDジャケット、絵本、商品パッケージ、映像、などやってみたいことは沢山あります。まだイラストのお仕事を始めて日が浅いので、ガツガツと挑戦していけたらと思います。



ー高城さんのカラフルなイラストが動く映像作品、見てみたいです。ありがとうございました!




Profile:

unnamed高城琢郎
1989年生まれ。広告制作会社でグラフィックデザイナーとして働いた後、’16年にイラストレーターとして独立。広告を中心に、雑誌やTVなど幅広い媒体で活動中。
主な仕事に、渋谷マークシティサマーセール メインビジュアル (’17)、プロント銀座並木通り店 店内イラストレーション (’17)、などがある。

Website:https://takurotakagi.weebly.com/
Portfolio:http://www.loftwork.com/portfolios/takurotakagi



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