ロフトワークがWordPressで生まれ変わる? WordCamp YOKOHAMA 2010

2010年5月29日(土)に東京都市大学にて開催されたWordCamp YOKOHAMA 2010に参加してきました。今、世界で最も注目を集めるブログソフトウェア「WordPress」の今後の展開と、今年の8月に向けて、WordPress(ワードプレス)をベースに開発が進んでいる新しいloftwork.comこと “loftwork.com 7.0″について、自称社内の新しいもの好き代表山口がレポートしたいと思います。
誰もが簡単に。WordPress3.0の進化
まず、「WordPress」を初めて聞いた人もいるかもしれないので、簡単にご説明します。
WordPressとは、オープンソースのブログソフトウェア(ブログツール)です。今世界ではWordPressがブログツールの主流になりつつある、という状況です。そしてWordCampは、WordPress開発者や利用者がWordPressの最新機能や活用事例などをプレゼンテーションし、互いの情報交換を通じて交流しよう、というイベントなのです。
会場となった東京都市大学は、渋谷から40分ほど。閑静な住宅街の中にあります。さすがに大学というだけあり、教室には机と電源さらにはWi-fiと整備されており、セッションを聴講する環境としては、とてもよかったと思います。(机がちょっとせまかったけれど…)
午前中のセッションは、WordPressを開発したAutomattic社の社員であり、日本における WordPress のエバンジェリスト代表とも言えるマクラケン直子さんによるWordPress3.0の紹介からスタートしました。
マクラケンさんによれば、インターネット上のサイトの8.5%がWordPressで構築されており、全てのツールの中で最大勢力となっているとのこと。また、徐々に国内のサイトでも導入が進んでいるようです。ちなみに、国内のサイトの事例では「暮しの手帖社」「TechCrunch」はWordPressで構築されているのだとか。
そして、待望のWordPress3.0は6月にリリース。新機能としては…
・「WordPress MU」との統合
マルチユーザー版として通常版とは別のパッケージとして存在していた「WordPress MU」と統合することにより一つのサーバー上で複数のブログを持てる構造に。
・新デフォルトテーマ
これまで長い間デフォルトテーマだったキューブリックからTwentyTenという新しいテーマが採用されます。ヘッダの画像を変えるだけでも大分イメージを変えることができる汎用的なブログテーマです。
・カスタム背景
Twitterの背景画像を変えるように、簡単にサイトの背景を変更可能に。
・ウィジェットエリア
2つのサイドバーと4つのフッターの内容を簡単に変更できるように拡張。
・カスタムメニュー
ウィジェットのような簡単な操作で、サイトのグローバルメニューを追加・変更でき、さらにドロップダウンメニュー(マウスオンで下層の項目を表示させる)にも対応。
その他、カスタム投稿Typeの拡張により、さらにCMS 的な利用が可能になったりカスタム分類として、タグやカテゴリーといった既存の分類以外の軸を設定できるようになったりと、確実に進歩している印象です。
ついに、新生ロフトワーク・ドットコムの実態が明かされる!
WordPress + BuddyPress + AmazonEC2 によるloftwork.com7.0
午後はついに弊社社長の諏訪と開発者の熊谷による、新しいloftwork.com についてのセッションです。
実は、社内でも新しいloftwork.comは一部の人間しか知りません。。私も開発をしていることは知っていましたが、具体的な概要を聞くのはこの日が初めてでした。
2007年に現在の形になったloftwork.comは、2000年のサイト立ち上げから数えて、第六世代に該当します。開発環境はNET Frameworkで構築されていますが、当時としては最善の選択だったものの、年末年始など特定の時期のアクセス変動に耐えられないなどの課題も抱えていました。

スピーカーの諏訪(左)と、熊谷(右)。
そこで、”To The World” “Cloud” “Open“をキーワードに新バージョンの開発プロジェクトを始動。様々なツールを検討した結果、楽しんで受け入れられ、オープン性や海外への広がりも期待できるWordPress + BuddyPress(ソーシャルネットワークサイトを作るためのオープンソースツール)を採用することに決定。また、サーバーは高いコストパフォーマンスと柔軟なsizingで読み切れないアクセスの増減にも柔軟に対応できるAmazonEC2を組み合わせることに決定しました。


実際に開発を担当した熊谷も、今後の(製品自体の)バージョンアップに対応するために WordPressと, BuddyPressのソースコード自体には手を入れず、BuddyPressの豊富なプラグインを活用するという制約のもとで開発を行いましたが、「非常に開発をしやすかった」と振り返りました。
ここで採用した主なプラグインは、ブログやポートフォリオ、コメントなど、ユーザーの活動状況を様々な形で一覧することができるActivity Stream と Blog Traking, ユーザー同士のやり取りやサイト側から発信された情報を管理するための Private Messaging, クリエイターのデータベースを集約するための Extended Profiles などです。
その他にも、ロフトワークの膨大なクリエイターデータベースを快適にブラウジングするために、様々なフック機能を組み合わせて、検索機能やメニューをカスタマイズしています。

既存のデータベースとWordPress、BuddyPressを組み合わせることで、よりソーシャルな要素を盛り込んだ設計になっています。

「イラスト」や「写真」などのカテゴリからだけでなく、「猫」や「クリスマス」といった単語レベルで作品やブログが検索できます!

上が、WordPressのデフォルトメニュー(adminbar)。下が、新しいロフトワークのメニューです。WordPressっぽさが消えています。
じつは、クリエイターごとのポートフォリオページでは、サイトのメニューが隠れて、まるで「ロフトワークのサイトじゃないみたい」に見えるようになったり、訪問者が気に行った作品にハートマークを付けたり、Twitterと連動したり..などなど、さまざまな見どころがありますが、これら、新サイトの詳しい機能については、また改めて・・・。
WordPress+BuddyPress+AmazonEC2による loftwork.com7.0は2010年7月末のオープンに向けて、現在鋭意開発中です!

新loftwork.comのデモ画面。どんなサイトになるかは、近日お知らせいたします!
まとめ かゆいところに手が届くWordPress
WordPressの面白さは、私のようなノンプログラマーでもより便利に高度なサイトを構築できるような方向に仕様が拡張されていっているところだなと感じました。
これまではテンプレートを編集しないと出来なかったことが、様々な機能を追加してくれるプラグインと本体のバージョンアップによってどんどん簡単・便利になっていっています。しかもプラグインは日夜世界中の有志によって追加・改変されていく。こんな機能ないかな?と思ってプラグインライブラリを検索するとだいたい見つかりますし、iPhoneのアプリのようにインストールも簡単です。
さらにphpがベースになっており、CMSによくある独自タグをそれほど知らなくても開発を始められるという敷居の低さも有志開発者の背中を後押ししている。
これが、WordPressが全世界で広く普及した要因なのではないかなと思います。かゆいところに手が届く。WordPressから今後も目が離せません。
最後に、当日のスライドを掲載しますので、お時間のあるときにぜひご覧ください!
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