第1部 私がアートの仕事をしている理由 [つづき] 飯田 志保子 氏 (東京オペラシティアートギャラリー キュレーター) 101Tokyoのセレクション委員で、東京オペラシティアートギャラリーキュレーターを務める飯田氏は、多摩美術大学芸術学部出身。大学を卒業と同時に東京オペラシティに在籍して開館業務に携わり、若手アーティストを育成してきました。「私の場合は単純に、子供の頃からアートを見るのが好きだったというのが、アートを仕事にするようになったきっかけ。高校生の頃からギャラリー巡りをしていました。社会をちょっと離れたところから見ていたいとい…

特集

2009/03/27 EVENT EVENT

今年も開催! 101Tokyoのみどころと現代アートの魅力

第1部 私がアートの仕事をしている理由 [つづき]

飯田 志保子 氏 (東京オペラシティアートギャラリー キュレーター)

101Tokyoのセレクション委員で、東京オペラシティアートギャラリーキュレーターを務める飯田氏は、多摩美術大学芸術学部出身。大学を卒業と同時に東京オペラシティに在籍して開館業務に携わり、若手アーティストを育成してきました。

「私の場合は単純に、子供の頃からアートを見るのが好きだったというのが、アートを仕事にするようになったきっかけ。高校生の頃からギャラリー巡りをしていました。社会をちょっと離れたところから見ていたいという気持ちがあって、そういった考えが現代アートの世界に通じていたのかなと思っています(笑)」

飯田氏は東京オペラシティの開館後から2003年まで国内若手平面作家の個展シリーズ「project N」を担当。その後も、「アートがあれば Why not live for Art?」(2004)、「ヴォルフガング・ティルマンス:Freischwimmer」(2004)などを担当。最近では、日本とオーストラリアのグループ展「トレース・エレメンツ」展をベック・ディーン氏と共同企画(2009/シドニー巡回)しています。

オペラシティ以外の活動にも積極的で、2005年~2006年にオーストラリアで開催された「Rapt!」や、2006年~2007年にソウルで行われた「Oriental Metaphor」にも、日本人キュレーターとして参加。パネラーや大学講師、寄稿など活躍は多岐にわたります。
「101Tokyoにはセレクション委員として参加していますが、ギャラリーを選ぶという作業を通じて、私が普段見ていない、持っていない評価基準を学びとりたいと思っています」と、101Tokyoに対する意気込みも語りました。

林千晶(株式会社ロフトワーク 代表取締役)

最後にマイクを握ったのは、ロフトワーク創業者の林千晶。ロフトワークが101Tokyoを支援する理由について「アートや美術においてネットの活用が進めば、もっとアートの楽しみを広げ、日常を豊かにすることができるんじゃないかと思っています。アートとネットでムーブメントを起こすことがロフトワークの目標のひとつ。101Tokyoをもっと楽しもうということを伝えたい」と語りました。

ロフトワークが目指すのは情報発信だけではなく、アーティストたちと、地域・社会とのコラボレーション。

最近では「越後妻有アートトリエンナーレ」の開催にあたり、イベント告知だけではなく、クリエイティブの力を地域活性に繋げるために名産品デザインの公募も行いました。アートへの関わりは、ロフトワークが考える「クリエイティブの流通」「ネットを使ったムーブメント」にもリンクしています。101Tokyoとのコラボレーションもごくあたりまえの流れだったのかもしれません。

第2部 トークセッション:
アートフェアと現代アートをもっと楽しむためのアドバイス

イベントの第2部では林を司会に、101Tokyoの楽しみ方について、スピーカーの3名に伺いました。その模様を、トーク形式でお伝えいたします。

101Tokyo はいつ行けばいい?

 101Tokyoで「私ならここに行く!」というお勧めはありますか?

藤高 難しいことを聞きますね(笑)。そうですね、コマーシャルスペース(作品の展示・販売)だけでなく、トークありパフォーマンスありと盛りだくさんのイベントなので、楽しみ方は様々です。なかでも午前中からこれらのイベントすべてが見られる土曜日はお勧めです。

伊藤 初日となる4月2日の夕方は、101Tokyoのイントロともいえるパートなので、ぜひ見ていただきたいです。4日には「クリエイティブな仕事に就いている人が、アートをどう仕事に取り入れているか」「アーティストが国際的にサバイブしているか」など、幅広い観点からのトークイベントも予定されているので、こちらもどうぞ。いろんな角度から現代アートの世界に触れられます。

飯田 作品を買いたい方は、早めの来場をお勧めします。平日の昼間は人も比較的に少ないのではないでしょうか。もちろん、買う気がない方も気兼ねなくお越しください(笑)。反対に週末だと人も多く、パーティ気分が味わえますよ。

もっとフェアを楽しむためには? アートフェアでの過ごし方

 せっかくアートフェアに出かけても、歩いて終わりというケースがよくあると聞きます。ギャラリーの方に話しかけても大丈夫なのでしょうか?

伊藤 もちろんです。ギャラリー側としては作品について伝えたいわけですから。自分から話しかけるのが苦手なら、作品の前で立ち止まったり、スタッフと目を合わせてみてはいかがでしょうか。

藤高 日本人は作品の値段について聞くのはヤボだと思いがちですが、そんなことはありません。海外なら普通に値段を聞いてきますし、なかには値段を聞いてからアーティスト名を尋ねる方もいるほどです。アートとお金について話ができる貴重な場所ですから、気兼ねなく聞いてください。

飯田 別に値切ったっていいんです。むしろ「高すぎて手が出ない」と伝えれば違う作品を紹介してくれるかもしれません。アートを買うことで、アーティストの生活を支えることになりますから、ある意味社会貢献だと思って作品を買うのもいいかもしれません。

伊藤 しかも、アーティストの作品は世の中にひとつしかありません。これが、時計や靴、自動車と決定的に異なる点です。アートって不思議なもので、日々の生活で表情が変わり、飽きが来ないものなので、ぜひ手にとっていただきたいです。

次は、4人がアートとの付き合い方、アートにかかわりながら働くための方法について、それぞれの考えを語ります。

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